Microsoft AzureにRemoteAppのPreview版が提供されました。
今回は、RemoteAppを利用できるようになるまでの手順を紹介します。
RemoteApp とは
RemoteAppとは、リモートデスクトップサービス経由でリモートアクセスされるプログラムを、エンドユーザーのローカルコンピューター上で実行されているように見せることができるサービスです。
利用ユーザーは手元のWindowsやMacにRemoteAppアプリケーションや、RemoteDesktop Webアクセスなどを利用して、RemoteAppを利用することができます。
RemoteAppのセットアップ
Microsoft Azureのポータルにログインし、RemoteAppを選択し、"CREATE A REMOTEAPP SERVICE"を選択します。
※RemoteAppが表示されていない場合は、Previewの申し込みをしてください。
新規作成画面が表示されるので、
- NAME
- REGION
- SUBSCRIPTION
- TEMPLATE IMAGE
を入力、選択し"CREATE REMOTEAPP SERVICE"を押します。
また、7月13日現在では、REGIONとTEMPLATE IAMGEが以下のものしか選択できません。
※QUICK CREATEの場合
REGION
- West US
- East US
- North Europe
- West Europe
- East Asia
- Southeast Asia
REGIONの詳細は以下を参照してください。
http://azure.microsoft.com/ja-jp/regions/
TEMPLATE IAMGE
今回、RemoteAppを作成する上で利用するイメージは以下を利用します。
Microsoft Office 2013 Professional Plus on Windows Server 2012 R2 (Uploaded on:2014/06/07 4:26:36)
作成を行うと、以下のように作成中となりますので、しばらく待ちます
作成中に、クライアント端末でRemoteAppを利用できるようにするために、以下からアプリをダウンロードします。
-
Windows PC
https://www.remoteapp.windowsazure.com/ClientDownload/Windows.aspx -
Android
https://play.google.com/store/apps/details?id=com.microsoft.rdc.android
また、接続が可能になると、ポータル上の画面が以下のようにActiveになります。
接続用ユーザ作成
RemoteAppのポータルからの"USER ACCESS"を選択します。
RemoteAppに接続したいユーザを、以下のように追加していきます。
ユーザ、Outlook.comアカウントやAzureActiveDirectoryのユーザを追加可能です。
REMOTEAPP PROGRAMの追加
RemoteAppをセットアップした状態では、以下のアプリケーションが利用可能になっています。
Azure RemoteAppでは、上記以外のアプリケーションも追加することが可能です。
追加を行う場合は、"PUBLISH"から"Publish Start menu programs"を押します。
追加可能なアプリケーションが表示されるので、追加したいアプリケーションをチェックし、右下の✔ボタンを押します。
追加が行われると、以下のようになります。
Windowsクライアントから接続
RemoteAppアプリを起動し、Get Startedを押します。
今回は、事前にユーザ登録した、Outlookアカウントでログインします。
ログインすると、RemoteAppで利用可能なリソースが表示されるので、Visioを起動します。
Visioを選択後、接続中の画面が表示されます。
今回は、East Asiaを利用しているため、接続に少し時間がかかりました。
接続が完了すると、以下のようにVisioの画面が表示され、クライアントPCで利用可能になります。
Macクライアントから接続
事前にAppStoreから最新の"Microsoft Remote Desktop"をインストールします。
Remote Desktopを起動し、Microsoft RemoteAppを選択します。
RemoteAppを利用したいユーザでログインを求められるので、ログインを行います。
RemoteAppを利用したいユーザでログインを求められるので、ログインを行います。
RemoteAppにログインすると、利用できるアプリが選択できるようになります。
Macで利用できないVisioを開くと以下のように、Mac上でVisioを利用して作図などを行うことができます。
Androidクライアントから接続
AndroidのRemoteDesktopアプリを起動し、Microsoft RemoteAppを選択します。
RemoteAppを利用したいユーザでログインを求められるので、ログインを行います。
ログインすると、アプリ上にアカウントが表示されるので、アカウントを選択し、右上の✔を押します。
RemoteAppにログインすると、利用できるアプリが選択できるようになります。
まとめ
Microsoft Azure RemoteAppは、まだPreview版で日本リージョンでは利用できない状態ですが、今後日本リージョンで展開されればより良いレスポンスで、RemoteAppを利用できるようになりそうです。
ファイルの保存場所が、RemoteAppが稼働しているローカルディスクとなってしまっているため、複数ユーザで利用している場合は、OneDriveを利用して、データを保存すると良いでしょう。
Azure RemoteAppの最大の利点は、Officeが利用可能なRemoteAppサーバーを短時間で用意可能ということです。