生成AI機能(Amazon Q)を使用したCodeCatalystの初期構築を試してみた

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はじめに

こんにちは!サーバーワークス橋本です。
だんだん暖かくなってきたなと思いますが、愛猫が夜中、寒さで布団に潜り込んでくる時の幸せがなくなるのを考えると名残惜しくも感じます。
今回は、生成AI機能(Amazon Q)を使用してCodeCatalystの初期構築を試してみたいと思います。

前回のおさらい

前回、Amazon CodeCatalystでなにが出来るのかというとソフトウェア開発サイクルを一括で管理・自動化出来ることを調査しました。
Amazon Qについては一言だけだったので改めて触れたいと思います。

Amazon Qについて

AWSが提供している生成AIを活用したアシスタントサービスです。
ソフトウェア開発や問合せ対応など業務効率を向上させることが出来ます。
CodeCatalystでは初期構築コード生成ドキュメント生成デバッグサポートプルリクのレビューCI/CDの最適化などをサポートしています。
ちなみにCodeCatalystは2025年3月時点ではオレゴン(us-west-2)しかAmazon Qが利用出来ないみたいです。
また、現時点では日本語には対応していないです。

Amazon QをCodeCatalystで使う場合の前提条件

CodeCatalystでAmazon Qを利用する場合の前提条件は以下になります。(公式抜粋

  1. CodeCatalyst にサインインするための AWS Builder ID またはシングルサインオン (SSO) ID がある。
  2. 生成 AI 機能が有効になっているスペースに入っている。
  3. そのスペースのプロジェクトで、コントリビューターまたはプロジェクト管理者のロールを持っている。
  4. 生成 AI を使用してプロジェクトを作成する場合を除き、既存のプロジェクトに少なくとも 1 つのソースリポジトリが設定されている。リンクされたリポジトリはサポートされていません。
  5. 最初のソリューションを生成 AI に作成させるようにして問題を割り当てる場合、プロジェクトを Jira Software 拡張機能で設定することはできません。拡張機能はこの機能ではサポートされていません。

補足

2については、スペース作成時にオレゴンを指定していたら特に設定せずに使えるようなってました。

4については、既存のプロジェクトがソースリポジトリに無いと利用出来ないみたいです。ただし、生成AIがプロジェクトの初期構築をサポートをする場合は無くても良いということです。
CodeCatalystにはGitHubとかGitLabにソースコードをリンクすることが出来るのですが、リンクされたリポジトリはサポートしないということらしいです。つまりは、使いたかったらCodeCatalystのソースリポジトリを使ってくれってことだと思います。

5についてはCodeCatalystは、Jira Softwareなどの外部ツールと連携するための拡張機能があるのですが、Amazon Q使うならJira Softwareの拡張機能使えないよってことです。

今回はとりあえず初期構築を実践してみる

Create with Amazon Q

まずはCodeCatalystコンソールでスペース画面を表示しCreate With Amazon Qボタンを押下します。

構築内容を入力

Amazon Qとのチャット画面が表示されるので作成したいプロジェクトの説明を英語で入力し、Sendボタンを押下します。 Generate a new AWS Lambda function project in Python 3.12. The Lambda function should be triggered by an API Gateway and return "Hello, World!" as a response. Include the necessary IAM role and deployment files.

※内容はPython3.12でHello World!を出力するLambda関数をAPIGatewayトリガーで作りたいという内容となります。

Blueprintの選択

するとAmazon Qから推奨のBlueprintを提示されますのでYes, use this blueprint選択します。 ※Edit Promptを選択するとblueprintを編集します。 ※コメントでこのBlueprintは3.12とは明記してないから自分でどうにかしてて書いてますね。

blueprintの設定を行うか聞かれるので、configureを押下します。
※ここで行わなくてもプロジェクト作成後にも設定は出来ます。

設定内容の入力

設定内容を聞かれるので入力してContinueを押下します。 ※Runtime LanguageがPython3.9以上ないのでとりあえず設定。

プロジェクト名を入力

プロジェクト名を入力してContinueを押下します。

ソースリポジトリの選択と注意点

注意点として、Choose your source providerでの選択で、GitLabなどの他のプロバイダを選択することが出来るので、選択すると作成後のプロジェクトでAmazon Qの利用に制限がかかります。 ※CodeCatalystのソースリポジトリに作成されないので、前提条件の4番目を満たせなくなります。

構築完了

設定内容を入力後、Create projectボタンを押下するとprojectが作成されます。 この時、Amazon Qに最初に入力された内容と実際に作られた内容に乖離がある場合、 課題(Issue)をAmazon Qが作りします。

構築確認

プロジェクト一覧を確認するとプロジェクトが作成されていることが分かります。

ISSUEの確認

ISSUEを見ると課題が追加されていることが分かります。

ソースの確認

ソースは自動生成されますがBlueprintの内容そのままなのでここから開発を進める感じになります。

CI/CDの確認

CI/CDも正常に動作してデプロイしてますね。

最後に

Amazon Qを活用した初期構築を試してみましたが、現時点ではまだ発展途上だと感じました。
入力内容から最適なBlueprintを提案してくれる機能は、まだBlueprintの種類が限られているため、今後の拡充に期待したいです。

今後、日本語対応が進み、Blueprintの種類が豊富になれば、開発プロセスを大幅に効率化できる強力なツールになるかもしれません。
今後のアップデートに注目したいと思います。

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アプリケーションサービス部ディベロップメントサービス2課

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