みなさんこんにちは。マネージドサービス課の塩野です。
「Claude に調べものを頼んだら、古い情報が返ってきた」「もっと深く調べてほしいのに、回答が浅い気がする」――そんな経験はないでしょうか。
Claude には調査のための機能が大きく2種類あります。素早く事実を確認する Web 検索と、複数のソースを横断しながら本格的なレポートを作る Research です。さらに Research は、タスクの複雑さによって数分から最大45分まで深さを変えながら動作します。
この使い分けを知らないまま過ごすと、「軽いタスクに重い機能を使って使用量を消費してしまった」「Web 検索だけで頼んで欲しい深さの回答が得られなかった」という状況になりがちです。この記事では、それぞれの特徴と業務シーン別の選び方を整理します。
Web 検索と Research ー 全体像の比較
まず2つの機能の位置づけを比較しておきます。
| Web 検索 | Research | |
|---|---|---|
| 速さ | 数秒〜数十秒 | 数分〜最大45分程度 |
| 調査の深さ | 1〜2回の検索 | 5回以上の連続検索・複数ソース横断 |
| 引用・出典 | あり | あり(詳細) |
| 対応プラン | 有料プラン(一部 Free も可) | Pro / Max / Team / Enterprise |
| 主な用途 | 事実確認・最新情報の確認 | 比較分析・レポート作成・深い調査 |
Web 検索は「ピンポイントで答えを探す」機能、Research は「多角的に調べてまとめる」機能です。それぞれ詳しく見ていきます。
Web 検索 ー 素早く最新情報を確認する
Web 検索は、Claude の通常の会話に Web アクセスを追加する最も基本的な機能です。
Anthropic の公式サポートでは、Web 検索は「1〜2 回のツール呼び出しで答えられる、シンプルで事実ベースのクエリに最適」と説明されています。天気や為替レートの確認、特定企業の最新ニュース、「昨日の試合結果は?」のような直近の出来事の確認がその典型です。数秒から数十秒で回答が返ってくるため、会話の流れを止めずに使えます。
使い方はシンプルで、チャット画面左下のツールアイコンから「Web 検索」をオンにするだけです。一度有効にしておけば、Claude が必要と判断したタイミングで自動的に検索を実行してくれます。

Research ー 複数の情報を組み合わせて深く調査する
Research は、単発の検索では足りない場面 ー 複数の視点から情報を集めてまとめたい、時間をかけてでも徹底的に調べたい ー そういった場面で使う機能です。
Research の動作の仕組み
通常の Web 検索が「一問一答」に近いとすると、Research は「複数のことを調べながら、答えを段階的に絞り込んでいく」イメージです。公式サポートによると、Claude はエージェント的に動作し、互いに積み重なる複数の検索を実行しながら、次に何を調べるかを自律的に判断します。
調査の規模はタスクの複雑さに応じて変わります。比較的シンプルなリクエストであれば数分で完了し、「業界トレンドを複数のアナリストレポートやニュースをもとに網羅的に整理してほしい」のような複雑な依頼では、最大45分かけて数百のソースを横断することもあります。いずれの場合も、出力は引用付きのレポート形式で届きます。
なお、Research をオンにすると Extended Thinking(拡張思考)も自動的に有効になります。より丁寧に考えながら調査を進めてくれる仕組みです。
有効化の手順
チャット画面左下のツールアイコンをクリックし、「Research」をオンにします。ボタンが青くなっていれば有効な状態です。Web 検索がオフになっていると Research は機能しないため、セットで有効にしておく必要があります。

Google Workspace との連携
Google Workspace(Gmail・Google カレンダー・Google ドキュメント)との連携設定が済んでいれば、Web 上の情報に加えて社内の情報も同時に検索対象にできます。社内ドキュメントと最新の Web 情報を組み合わせてレポートを作りたい場合に、特に力を発揮します。
対応プランについて
Research は、Web・Claude Desktop・Claude モバイルで利用できる有料プラン(Pro・Max・Team・Enterprise)のユーザーが利用可能です。なお、Research セッションは通常の会話と同じ使用制限が適用されますが、複数のソースを参照するため、通常の会話より使用量の消費が速い点には注意が必要です。
業務シーン別の使い分けガイド
2つの機能の特徴がわかったところで、実際の業務でどちらを選ぶかを整理します。
シンプルな事実確認には Web 検索が最適です。「この会社の最新の決算発表はいつ?」「今日の東京の気温は?」のような問いに Research を使うのは大げさです。素早く答えが返ってくる Web 検索で十分です。
製品・サービスの比較や技術選定には Researchが向いています。「フレームワーク A と B を機能・学習コスト・コミュニティ規模で比較したい」「〇〇ツールの導入事例と注意点をまとめてほしい」といった依頼は、複数ソースを組み合わせてこそ精度の高い回答が得られます。数分で引用付きのまとめが返ってくるのは、単純な検索では得られないメリットです。
市場調査・競合分析・学術的なレビューも Researchで対応できます。「この業界の2025年以降のトレンドを複数のアナリストレポートや一次資料をもとに整理してほしい」のような複雑な依頼では、Claude が自律的に調査を深めながら最大45分程度かけて包括的なレポートを作成します。
迷ったときは「1〜2 回の検索で答えが出そうか?」を判断基準にするとシンプルです。そうなら Web 検索、複数の視点や情報の統合が必要なら Research、という選び方が実務では使いやすいでしょう。
まとめ
Claude の調査機能は、シンプルな Web 検索と、深さを自動調整しながら動作する Research の2つが主軸です。
Web 検索は素早い事実確認に、Research は複数の情報を組み合わせた分析・レポート作成に使います。Research はタスクの複雑さに応じて調査の規模が変わるため、短時間の比較調査から数十分かける本格的な市場分析まで、幅広いニーズに対応しています。
大切なのは、目的に合った機能を選ぶことです。多くの場合は Research を日常的に活用し、素早い確認が必要な場面は Web 検索で済ませる、というバランスが現実的です。
調査にかける時間を AI に任せることで、考えることや判断することに使える時間が増えます。Claude の調査機能を上手に使って、日々の業務をもう少し楽にしていただければと思います。
この記事がどなたかのお役に立てれば幸いです。
◆ 塩野 正人
◆ マネージドサービス部 所属
◆ X(Twitter):@shioccii
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前職ではオンプレミスで仮想化基盤の構築や運用に従事。現在は運用部隊でNew Relicを使ってサービス改善に奮闘中。New Relic User Group運営。