Claude の出力が堅すぎる? スタイル機能でトーンを自分好みに変える方法
はじめに
Claude に何かを頼んでみたとき、「なんか丁寧すぎる」「もっとカジュアルに書いてほしい」と感じたことはないでしょうか。あるいは逆に、「ビジネス文書を作りたいのに文体がゆるい」と違和感を覚えた経験がある方もいるかもしれません。
そんなときに役立つのが、Claude のスタイル機能です。スタイル機能を使うと、Claude の応答トーンや文体をあらかじめ設定しておけるので、毎回プロンプトで「もっと簡潔に」「フォーマルな文体で」といった指示を繰り返さずに済みます。
この記事では、最初から使えるプリセットスタイルの紹介から、自分の文体を Claude に学習させるカスタムスタイルの作り方まで、一通りの使い方を説明します。
スタイル機能とは
スタイル機能は、Claude の応答の「伝え方」をカスタマイズするための設定です。Claude 公式ドキュメントの Understanding Claude's Personalization Features によると、Claude のパーソナライズ設定には 3 種類あります。
| 設定の種類 | 役割 | 対象範囲 |
|---|---|---|
| プロフィール設定 | 一般的な応答の傾向を設定 | 全会話に適用(全プラン) |
| プロジェクト指示 | プロジェクト固有の文脈・ルールを設定 | プロジェクト内のみ(※) |
| スタイル | 応答の形式・トーンを設定 | 会話ごとに切り替えて使用(全プラン) |
※ プロジェクト自体は全プラン(Free 含む)で利用できます。ただし、プロジェクト指示(Claude の振る舞いを指定する設定)の利用は有料プラン限定です。
この記事で扱うスタイルは「どのように伝えるか」に特化した設定です。他の 2 つがコンテキストや指示の内容を扱うのに対して、スタイルは文体・語調・形式といった「伝わり方」を制御します。
スタイルの切り替えは、チャット画面の左下にある「Search and tools」メニューから「Use style」を選ぶと行えます。
プリセットスタイルを使ってみる
Claude にはあらかじめ 4 種類のプリセットスタイルが用意されています。
| スタイル名 | 特徴 | 向いている用途 |
|---|---|---|
| 標準(Normal) | Claude のデフォルト応答 | 日常的な質問や相談全般 |
| 簡潔(Concise) | 短く、要点だけの応答 | 素早く情報を確認したいとき |
| 説明的(Explanatory) | 学習向けの解説スタイル | 知識をしっかり身につけたいとき |
| 丁寧(Formal) | 丁寧で整った表現 | ビジネス文書や公式な文章の作成 |
※UI の表示はアップデートにより変更される場合があります
たとえば、会議の議事録を作成するときには Formal が向いていますし、技術用語を学びたいときには Explanatory が使いやすいです。日常的なチャットでは Normal か Concise を使い分けるのがおすすめです。
プリセットスタイルは会話の途中でもいつでも切り替えられます。あるメッセージでは Concise を使い、次の質問では Explanatory に変える、といった柔軟な使い方も問題ありません。
なお、プリセットの表示・非表示はカスタマイズできますが、Normal と Concise の 2 つは常にメニューに表示されます。
カスタムスタイルを作成する
プリセットだけでは自分のニーズに合わない場合、カスタムスタイルを作成できます。「Use style」メニューから「Create & edit styles」を開き、「Create custom style」をクリックするところまでは共通で、その先に 2 つの方法があります。
方法 1:自分の文章を読み込ませる
自分の書いた文章を Claude に学習させる方法です。文章サンプルを渡すと、Claude がその文体の特徴(語調、文の長さ、言葉の選び方など)を分析してスタイルを自動生成してくれます。
- 「Create custom style」をクリック
- 「Add Writing Example」を選び、ファイルをアップロードするか、テキストを直接貼り付ける
- 「Create style」をクリック
対応フォーマットは PDF、Word(.doc)、テキストファイル(.txt)などです。過去に書いたブログ記事や社内ドキュメント、メールなどが素材として使えます。
方法 2:スタイルを言葉で説明する
文章サンプルが手元にない場合は、スタイルを言葉で指定する方法が使えます。
- 「Create custom style」から「Describe style instead」を選ぶ
- 目標に合ったスタートポイントを選択する。Claude はここで選んだ内容をもとに、効果的なスタイルを生成します。なお、このステップでは「Use custom instructions(advanced)」というオプションも表示されます。これを選ぶと、自分で書いた指示内容を Claude がそのまま従うスタイルとして設定できます
- 「Generate style」をクリックして生成する
ユースケース別の活用例
スタイルを使い分けることで、業務効率が上がる場面を 3 つ紹介します。
技術ブログ執筆用スタイル
技術記事を定期的に書いている方には、自分のブログ記事をサンプルとして読み込ませたスタイルが便利です。自分の語り口や構成のクセを学習させると、ドラフト生成やリライトの際に「自分っぽい文体」の出力が期待できます。
社内コミュニケーション向けのスタイル
Slack やビジネスチャットで使うカジュアルな文体を設定しておくと、返信のたたき台を作るときに役立ちます。「硬すぎず、丁寧さもある」絶妙なバランスを言葉で指定しておけば、毎回トーンを調整する手間が減ります。
英語ドキュメント向けフォーマルスタイル
英語で仕様書や提案書を作成する機会がある方は、Formal スタイルをベースにカスタマイズしたスタイルが使いやすいでしょう。英語の文体(能動態中心、バレットポイントの使い方など)を細かく指定しておくと、精度の高いドラフトが得られます。
スタイルの管理
作成したスタイルは後から編集や整理が可能です。
スタイルの編集は 2 通りの方法で行えます。「Edit Style」ボタンから Claude と対話しながら微調整する方法と、「Set Instructions Manually」から指示を直接書き換える方法です。試しながら調整したい場合は前者、明確に変更点がわかっている場合は後者が手っ取り早いでしょう。
複数のスタイルを作成した場合は、各スタイル名の横に表示される「:::」アイコンをドラッグして並び替えができます。よく使うスタイルを上に置いておくと使いやすくなります。
また、プレビュー機能を使うと、実際の会話に使う前にスタイルがどのように反映されるかを確認できます。作成後はプレビューで確認してから本番利用するのがおすすめです。
まとめ
Claude のスタイル機能は、毎回の指示を省いて「自分が使いやすい Claude」を用意しておくための機能です。
まずはプリセットの Concise と Formal を試して、デフォルトとの違いを体感してみるとイメージが掴みやすいでしょう。使い慣れてきたら、自分の文章サンプルを読み込ませたカスタムスタイルを作成してみてください。プレビューで仕上がりを確認しながら調整できるので、納得のいくスタイルに仕上げやすいでしょう。
プリセットの使い分け → カスタムスタイルの作成 → プレビューで確認 という流れで進めると、スムーズに自分のワークフローに組み込めます。
この記事がどなたかのお役に立てれば幸いです。
◆ 塩野 正人
◆ マネージドサービス部 所属
◆ X(Twitter):@shioccii
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前職ではオンプレミスで仮想化基盤の構築や運用に従事。現在は運用部隊でNew Relicを使ってサービス改善に奮闘中。New Relic User Group運営。