
AWS Lambda Managed Instances: サービス概要
こんにちは!エンタープライズクラウド部のホアンアンです。
AWS re:Invent 2025で、サーバーレスの「運用上の利点」とAmazon EC2の「コンピューティングリソースの柔軟性」を融合させた革新的なサービス、AWS Lambda Managed Instancesが発表されました。本投稿は、そのサービス概要ついてまとめたものになります。
概要
AWS Lambda Managed Instancesは、Amazon EC2インスタンス上でAWS Lambda関数を実行可能にする新しいデプロイメントモデルです。
- ハイブリッド環境: EC2の高性能なハードウェアの柔軟性と、従来のLambdaの運用管理の容易さを統合します。
- 基盤: アカウント内の専用EC2インスタンスを基盤とします。
- 公式サイト発表ブログはこちら aws.amazon.com
主要機能
1. コールドスタートの解消とスケーリング
- コールドスタートの解消: CPU使用率を基準にキャパシティを事前に非同期でスケールアウトし、実行環境を常時ウォームアップ状態で維持することで、遅延を解消します。
2. 運用管理と柔軟性
- フルマネージド: OS/ランタイムのパッチ適用、ルーティング、スケーリングポリシーの管理はAWS側で実施されます。
- 柔軟なハードウェア: Graviton4や高帯域ネットワークインスタンスなど、最新のEC2インスタンスタイプを選択可能です。
3. マルチコンカレンシーモデル
- 同時処理: 1つの実行環境が複数のリクエストを同時に処理できます。
- 利点: I/O負荷の高いアプリケーションにおいて、基盤EC2インスタンスのリソース利用効率が改善されます。
料金体系
EC2インスタンスの稼働を基盤とした料金モデルです。
- EC2インスタンス費用: 選択したインスタンスの稼働時間に対して発生。(RI/SP適用可能)
- 管理費用: EC2インスタンス費用(オンデマンド価格相当)に対し、AWSによる管理サービスの対価として15%が追加されます。
- リクエスト費用: リクエスト数に応じて発生します。
既存サービスとの比較
| 要素 | 従来の Lambda (オンデマンド) | EC2 (RI/SP適用) | Lambda Managed Instances (RI/SP適用) |
|---|---|---|---|
| 初期費用/コミット | 非常に低い | インスタンスのコミット費用 | インスタンスのコミット費用 |
| ランニングコスト基盤 | リクエスト数 + 実行時間 | インスタンス稼働時間 | インスタンス稼働時間 + 15%管理費 + リクエスト費 |
| アイドル時のコスト | ほぼゼロ | 高い | 高い |
| 運用コスト | 低い (フルマネージド) | 高い (自前管理) | 低い (フルマネージド) |
最適なサービスの選択基準
| ワークロードの特性 | 推奨サービス | 理由 |
|---|---|---|
| 高頻度・定常利用(低レイテンシー最優先) | Managed Instances (RI/SP適用) | コールドスタートなし、マルチコンカレンシー、EC2割引の恩恵。 |
| 間欠的・低頻度利用(コスト効率最優先) | 従来の Lambda (オンデマンド) | アイドルコストが発生しないため経済的。 |
| OS/ミドルウェアの完全なカスタマイズが必要 | EC2 | 独自の環境構築が可能。 |
将来的な展望と次のステップ
サーバーレスの適用範囲を拡大するサービスであり、今後、サポートされるインスタンスタイプの多様化や、関数実行時間上限値に関する詳細仕様の発表が期待されます。
次回の記事では、AWS Lambda Managed Instancesの具体的な導入と設定について、ハンズオン形式で解説する予定です。
HOANG ANH(ホアンアン)
2023年11月入社 / エンタープライズクラウド部所属
ベトナム出身、在日11年。
現在、タイでSWXの魅力を東南アジアに広めるミッションを遂行中。