2020 APN ALL AWS Certifications Engineer の盾を頂きました

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SRE2課 佐竹です。
2020 APN ALL AWS Certifications Engineer の盾を頂きましたので、ご紹介するとともに12冠になるまでの軌跡を振り返ってみたいと思います。

2020 APN ALL AWS Certifications Engineer の盾

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会社の入り口でも撮影してみました。 f:id:swx-satake:20200825173510j:plain

AWS認定 資格試験 12冠までの軌跡

以下は、私のAWS資格試験に関する受験の全記録です。

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ソリューションアーキテクト – アソシエイト

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2014年01月11日 合格です。

総合スコア: 69%

トピックレベルのスコア:
1.0 高可用性、コスト効率、耐障害性、スケーラブルなシステムの設計: 72%
2.0 実装/デプロイ: 60%
3.0 セキュリティ: 75%
4.0 トラブルシューティング: 50%

このころはまだサーバーワークスに入社しておらず、転職するにあたり「AWSを本業にする基礎力があるのか」試したくて受けました。AWSは2009年から注目しており2010年1月から仕事で使い始めていたので、ある程度受かる勉強すれば受かるだろうという自信は・・・実はあまりありませんでした。というのは「仕事で使うサービスしか触れなかった」からです。好きに使える検証用AWSアカウントも社内にはなく、ひたすらEC2とVPCだけを触っていた記憶があります。ELBすら当時は触らせてもらえていませんでした。今は好きにサービスを検証できるアカウントが貸与されているので、とても満足しています。

試験ですが、当時は言語選択ができず、問題が「英語の問題の和訳」であり誤訳もあってわかりにくい問題が多かった記憶です。また当時は「合格しました」というブログエントリーも少なく対策に困ったことも覚えてます。
なお2014年頃はサーバーワークス社内もSAアソシエイトを持ってる人はそこまで多くなく、転職後に本資格を保持していることを褒めて貰えたことを覚えています。

SysOps アドミニストレーター – アソシエイト

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2014年09月24日不合格、12月21日 合格です。

2014年09月24日(不合格)
総合スコア: 67%

トピックレベルのスコア:
モニタリングとマトリックス: 37%
高可用性: 75%
分析: 77%
ディプロイメントとプロビジョニング: 62%
データ管理: 71%
セキュリティ: 62%
ネットワーク: 85%

サーバーワークスに入社してからは構築だけでなく、少し運用を行っていたため先にSysOpsを受けようと考えました。1回目の受験は「何となく受かる気がする」というよくわからない根拠のまま受けに行ったらギリギリ・・・落ちました。恐らく CloudWatch を全然使ったことがなかったからです。ちなみにマトリックスというのは、誤訳でメトリックスだと思います。
というわけで、そこから数カ月間業務をやりながら弱い CloudWatch あたりを補強して再受験しました。

2014年12月21日
総合スコア: 72%

トピックレベルのスコア:
モニタリングとマトリックス: 62%
高可用性: 75%
分析: 88%
ディプロイメントとプロビジョニング: 50%
データ管理: 85%
セキュリティ: 62%
ネットワーク: 85%

2回目で合格していますが「あまり点数伸びなかったな」と思ったことを覚えています。

デベロッパー – アソシエイト

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2015年12月25日 合格です。

総合スコア: 74%

トピックレベルのスコア:
高可用性、コスト効率、対障害性、スケーラブルなシステムの設計 - Domain 1: 66%
実装/デプロイ - Domain 2: 77%
データセキュリティ - Domain 3: 75%
トラブルシューティング - Domain 4: 72%

2014年にアソシエイトを3つ取得し「3冠」になるメンバーが増えたことから、2015年には「サーバーワークスのエンジニアはアソシ3冠はマストだよね」的な雰囲気がありました。ので、その圧に押されて取得しに行ったのがデベロッパー アソシエイトです。この頃「2014年7月に登場した Practice Exam」も日本語化されて提供していましたので、12月19日にこの模擬試験を受け、結果を振り返ってから本試験を受けました。業務であまり CloudFormation や SWF を触っていなかったのでそのあたりが弱かった記憶があります。なお、当時の本試験では Lambda は登場しなかった記憶があります。

ソリューションアーキテクト – アソシエイト(再認定)

ここでちょっと閑話休題なのですが、当時のAWS資格試験は2年しか期限がありませんでした。現在は3年です。そのため、2年前に取得したSAアソシを再認定しました。

2016年4月24日 合格です。

総合スコア: 90%

トピックレベルのスコア:
1.0 高可用性、コスト効率、耐障害性、スケーラブルなシステムの設計: 90%
2.0 実装/デプロイ: 83%
3.0 セキュリティ: 90%
4.0 トラブルシューティング: 100%

前回の69%と比較すると大幅に点数があがりました。

SysOps アドミニストレーター – アソシエイト(再認定)

こちらも同様で、再認定をしました。

2016年12月17日 合格です。

総合スコア: 78%

トピックレベルのスコア:
モニタリングとマトリックス: 50%
高可用性: 87%
分析: 100%
ディプロイメントとプロビジョニング: 62%
データ管理: 71%
セキュリティ: 87%
ネットワーク: 85%

結局この時もまだ CloudWatch は弱いままですね。前職でも現職でも Zabbix ばかり見ていたのでこうなってしまっていたというのが反省です。

ソリューションアーキテクト- プロフェッショナル

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2017年5月18日 合格です。

総合スコア: 68%

トピックレベルのスコア:
1.0 High Availability and Business Continuity: 91%
2.0 Costing: 50%
3.0 Deployment Management: 62%
4.0 Network Design: 75%
5.0 Data Storage: 66%
6.0 Security: 62%
7.0 Scalability & Elasticity: 61%
8.0 Cloud Migration & Hybrid Architecture: 71%

といってもギリギリ合格ですね。
当時、サーバーワークスでは「プロフェッショナルサービス課」という課が発足し、その課員として在籍していました。「プロフェッショナルサービス」を売りにするのだからSA Proは当然持ってましょう、という空気が課内に蔓延しており、その圧に後押しされる形で勉強して受験しました。

SA Pro はとにかく問題文と選択肢がアソシと比較すると倍くらい長く、試験が時間内に終わらない気がしました。それくらい重い試験だったと記憶があります。当時のSA Pro試験はこれまた誤訳なども混ざっておりなかなかハードルの高い試験でした。過去実施されていたSA Pro対策の社内勉強会の資料を漁って勉強したことを覚えています。

DevOpsエンジニア- プロフェッショナル

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2018年2月28日 合格です。

総合評点: 68%

トピックレベルスコアリング:
1.0  Continuous Delivery and Process Automation: 72%
2.0  Monitoring, Metrics, and Logging: 62%
3.0  Security, Governance, and Validation: 37%
4.0  High Availability and Elasticity: 83%

2018年3月から、プロフェッショナルサービス課の課長を拝命しまして、1年間課長をやっていました。手始めに「プロフェッショナルサービス課は全員5冠になろう」という目標を立てまして、自分から5冠になりました。これも同様にDevOps Pro対策の社内勉強会の資料を漁って合格した記憶があります。AWSの資格試験を1人で対策するのはやはりなかなかハードルが高く、先駆者となってくれる同僚がいることは励みになります。ちなみに デベロッパー – アソシエイトが失効していたのですが、この資格の取得により資格が復帰しました。

また本試験の対策を行った時に読んでいたホワイトペーパーが素晴らしかったため、合格後に以下のブログを記載したところAWS業界でこの記事が少しバズりました

blog.serverworks.co.jp

ソリューションアーキテクト- プロフェッショナル(再認定)

SA Proの認定期限が切れるということで、当時既に「前世代」扱いの「古いほうの SA Pro 試験」を再認定して3年間延長に成功しました。2019年2月16日 合格です。

総合成績: 67%

分野別の成績 :
1.0  High Availability and Business Continuity: 66%
2.0  Costing: 100%
3.0  Deployment Management: 75%
4.0  Network Design: 100%
5.0  Data Storage: 100%
6.0  Security: 50%
7.0  Scalability & Elasticity: 33%
8.0  Cloud Migration & Hybrid Architecture: 50%

点数に成長が見られませんね。しかしコストが 100% になっており、コスト特化に進んでいく未来がここからも見えます。

セキュリティ – 専門知識

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2019年5月16日 合格です。
スコアは 772 で、合格に必要な最低スコアは 750 でした。いつもギリギリです。各セクション別の評価は以下の通りです。なお、試験の3ヶ月前に模擬試験(Practice Exam)を受けています。

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当時 Security - Specialty は社内で数名合格者が出ていたのですが、知見があまりありませんでした。そこで「私が合格してきてその結果を踏まえた社内勉強会をやります!」と言って特攻することにしました。
試験対策においては、このころから Evernote 上に対策ノートを作成して日々勉強したことを蓄積することにしました。ちょっとだけお見せします。

  • ノートの例1 f:id:swx-satake:20200826135319p:plain

  • ノートの例2 f:id:swx-satake:20200826135518p:plain

この対策ノートをベースに勉強会を実施、その勉強会資料を社内 box に配置しました。その後、本ノートを読んだ同僚が10名近く本試験に合格した実績があります。なおノートで徹底的に掘り下げたのが KMS で、その仕上げとして「こちら」のリンクにある S3 の暗号化の種類を全て紐解くということをやりました。この掘り下げは KMS の理解の方法として面白いのでお勧めです。
ちなみに、公式ドキュメントのpdfに記載がある10問のサンプル問題は簡単すぎるので、参考にならないと思います。またこの試験から acloud.guru のフォーラムを見て社外の方の対策も参考にしはじめました。

クラウドプラクティショナー

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2019年6月6日 合格です。
スコアは 972 で、合格に必要な最低スコアは 700 でした。各セクション別の評価は以下の通りです。

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「SAアソシ持ってたらプラクティショナー取る意味ある?」という空気が社内にあったのですが、「X冠です」のXの数字を増やせるだけ増やそうという空気の中、取得者が現われはじめたので私も取得してみました。
受けるからには本気で受けようと思って対策をしたのですが、満点は取れませんでした。

クラウドプラクティショナーの受験を行った後、2019年10月29日から社内のバックオフィスの方向けに「クラウドプラクティショナー対策塾」通称「佐竹塾」を開催しました。毎週1回、営業時間外で実施したこの勉強会(塾)は計8回実施されました。そして2019年年末に参加者の多くが受験&合格しました。その結果は人事の中村さんが以下のブログに記載くださっています。

www.wantedly.com

また、この勉強会の実績を受け YouTube で以下の動画も公開しております。

www.youtube.com

お時間あれば一度観て頂けると幸いです。

ビッグデータ – 専門知識

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2019年12月23日 合格です。
合計スコアは以下の紙の通りです。この試験と Advanced Networking - Specialty はなぜか紙を渡されます。

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68%で合格でした。58% で合格した人を見かけたので、合格ラインは低いようでした。ただし、現在は「データアナリティクス – 専門知識」となっており別の試験となります。私が受けた試験は現在、受験いただけません。

2019年年末は全社をあげての資格取得ラッシュであり、その1つとして昔から興味のあったビッグデータスペシャリティを受けてみることにしました。ただし、EMR と Redshift の経験がほとんどないためキャッチアップには苦労しました。とりわけとっかかりとして参考になったものを紹介しますと、以下の通りです。

最初に「ビッグデータを支える技術―刻々とデータが脈打つ自動化の世界」 をしっかりと読みました。これを読むと頭の中で MapReduce の全体が理解できます。また Redshift や DynamoDB, S3 との関連性もしっかりとした理解が可能です。
その後、さらなる EMR の理解・整理のために以下のスライドシェアを参考にさせて頂きました。

www.slideshare.net

加えて、以下の動画もおすすめです。

www.youtube.com

ビッグデータは「クラウドプラクティショナー対策塾」を実施しながらの勉強になったのもあって、この頃はずっと勉強していた記憶があります。

高度なネットワーキング – 専門知識

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2019年12月27日 不合格。2020年1月13日合格です。

「クラウドプラクティショナー対策塾」を実施しながら、「Big Data - Specialty」を勉強しながら、さすがに「Advanced Networking - Specialty」まで受かるのは厳しかったようで、落ちました。1回目のスコアは「64%」でした。65%で合格した方をWebで見かけていたので、なんとか65%を取ろうと考えていたのですがあと1問及ばずでした。かなり悔しかったことを覚えています。リベンジとして、正月明けにすぐに受けて合格しました。合格時のスコアは88%でした。

以下に、最も参考になった資料を紹介します。

aws.amazon.com

www.slideshare.net

データベース – 専門知識

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2020年1月10日 合格です。
スコアは 774 で、合格に必要な最低スコアは 750 でした。各セクション別の評価は以下の通りです。

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「Advanced Networking - Specialty」を再受験する前にβ(英語)で受けたら受かりました。本試験については以下のブログにまとめております。

blog.serverworks.co.jp

Alexa スキルビルダー – 専門知識

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2020年3月22日 合格です。
スコアは 861 で、合格に必要な最低スコアは 750 でした。各セクション別の評価は以下の通りです。

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Alexa スキルビルダーは最も業務から遠い資格試験であったのですが、社内に10人を超える合格者が既にいたため、合格者が参考にした資料を読み込んで対策を取りました。また、試験前日に模擬試験を受けています。
最も参考になったのはやはり「Alexa道場」です。これを全て理解するだけで合格にかなり近づけます。

developer.amazon.com

機械学習 – 専門知識

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2020年4月2日 合格です。
スコアは 913 で、合格に必要な最低スコアは 750 でした。各セクション別の評価は以下の通りです。

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機械学習スペシャリティは業務から遠いだけではなく、統計に関する理解が必要ということで最もハードルの高い試験でした。加えて模擬試験が存在しないのも厳しいところでした。2020年2月から本格的に対策を開始しましたが、途中で煮詰まったので「Alexa スキルビルダー」に逃げて、その後に再び対策に取り掛かりました。

本試験に関しては、統計に関する本、機械学習に関する本、AWS公式ドキュメント、Udemyの有料動画、YouTubeの動画、様々なサイトを参考に対策を行いました。専門用語が多く、かつアルゴリズムの理解には他のテストと比べ物にならないほど時間を要しました。対策中に感銘を受けた資料を代表して3つほど紹介させて頂きます。

www.slideshare.net

www.slideshare.net

tjo.hatenablog.com

試験対策の中で特に意識したのは以下の3点です。

  1. 過学習に陥っている場合の対応
  2. 準備したデータの取り扱い(欠損値の対応、不揃い)
  3. 適切なアルゴリズムが選べるか

なお、AWSのサービスでは Kinesis が多数登場するので、Kinesis について理解を深めると良いでしょう。

まとめ

さっくりまとめようと思っていたのですが思った以上に長い記事になりました。AWSの資格を取ろうとしている方の参考になれば嬉しく思います。1人で全試験を対策するのはなかなか難しいと思いますので、一緒に頑張れる仲間を見つけるのもおすすめです。

最後に過去記載しました合格特典に関するブログをご紹介して終わりにします。

blog.serverworks.co.jp

お読みいただきありがとうございました。

佐竹 陽一 (Yoichi Satake) エンジニアブログの記事一覧はコチラ

マネージドサービス部所属。AWS資格全冠。2010年1月からAWSを利用してきています。2021-2022 AWS Ambassadors/2023 Japan AWS Top Engineers/2020-2023 All Certifications Engineers。AWSのコスト削減、最適化を得意としています。