こんにちは、技術1課の小倉です。
2020/5/21にアップデートがあり、Amazon VPCでBYOIPv6のサポートが開始されました(東京リージョン含む)!
Amazon Virtual Private Cloud (VPC) で独自 IPv6 アドレスの持ち込み (BYOIPv6) のサポートを開始
2019/11/13にBYOIPで所有しているIPv4アドレスをAWSへ持ち込みができるようになったのですが、今回はIPv6アドレスが持ち込み可能になりました。また持ち込みによる追加料金はかかりません。
AWSへ移行後も同じIPアドレスを使うメリット
- AWS移行時の変更が最小限で済む
- オンプレミスから別拠点に通信するときにファイアウォールなどで通信を制御していても設定変更なし
- アプリケーションなどでIPアドレスをハードコーディングしていて変更が難しいとき
注意点
- オンプレミスで利用中のIPアドレスの場合は、AWSへIPアドレスの持ち込み時にサービス断が発生する
- インターネット内のルーティングをオンプレミスからAWSへ変更するのに時間がかかる(最大24時間)
設定手順
AWSへIPv6アドレスを持ち込む
手順は以下に記載されています。
Bring your own IP addresses (BYOIP)
※言語を日本語にするとIPv4の持ち込み手順のみ表示されます。
手順の要件に以下のように記載されています。インターネットから通信できるものは/48、できないものは/56のCIDRが最大。おそらくどちらもグローバルユニキャストアドレスだけど、インターネットに経路広告をしないで内部向けに使うこともできるようです。
The most specific IPv6 address range that you can bring is /48 for CIDRs that are publicly advertised, and /56 for CIDRs that are not publicly advertised.
AWSに持ち込んだIPv6を使う
持ち込んだIPv6アドレスを使うには、VPCにIPv6のCIDRブロックを追加します。
マネジメントコンソールでVPCを開きます。
IPv6を利用するVPCを選択して、 [アクション] - [CIDRの編集]をクリックします。
CIDRの編集画面で、[IPv6 CIDRの追加]をクリックします。
Add IPv6 CIDR画面で、[IPv6 CIDR owned by me]を選択し、Poolのプルダウンから追加するIPv6アドレスを選択します。
(私はIPv6アドレスを所有していませんので、実行結果をお見せすることができません)
まとめ
Amazon VPCでBYOIPv6のサポートが開始されました。IPv6を利用している方は少ないかもしれませんが、現在、オンプレミスで利用している方は同じIPアドレスのままAWSへ移行することができます。IPアドレスの変更が支障となってクラウドの利用をあきらめていた方はAWSへの移行を検討してみてはいかがでしょうか。
また、本ブログの内容は2020/5/27(水) 12:00よりYouTube Liveで配信される「30分でわかる AWS UPDATE!」でも取り上げる予定ですので、ぜひご覧ください!
もしリアルタイムで見逃しても、アーカイブ動画から内容を確認できます。
https://youtu.be/5T80jQwSHwI
小倉 大(記事一覧)
アプリケーションサービス部ラーニングエクスペリエンス課 札幌在住
AWSトレーニングの講師をしています。
最近は5歳の息子と遊ぶのが楽しいです!
Twitter: @MasaruOgura