カリフォルニアオフィスブログ 「スーパーボール」

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はじめに

皆様、ご無沙汰をしております。カリフォルニアオフィスの臼坂です。
これから、仕事関連にとどまらず、アメリカのカルチャーを含め様々なことをBlogとして発信していきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
さて今回は、2月4日に行われたアメリカで大人気のスポーツ、アメリカンフットボールの最大の祭典、スーパーボールについて書きたいと思います。

スーパーボールについて

スーパーボールというのは、アメリカンフットボールにおけるシーズン最後のチャンピオンを決める試合のことを言います。丁度、日本でいう野球の日本選手権シリーズにあたります。
1976年に初めて開催され、開催から今まで、アメリカを象徴するアメリカ最大のスポーツの祭典として開催されています。

アメリカンフットボールには、AFC (American Football Conference)とNFC (National Football League)があり、それぞれに16チームが所属しています。それぞれのリーグ優勝者が、その年の米国No.1の座をかけて戦います。面白いのは、優勝戦は一試合で決まるというところです。一試合で決まるという緊張感が、何とも言えずエキサイティングな試合になっています。

今年のスーパーボールは、第LII回目(52回目)を迎えました。(告知を含め、通常ローマ数字で表記されるので、見た目では何回目の大会なのか判らないです…)

今回はミネソタ州ミネアポリス市で開催され、Massachusettsに拠点を置くスーパーボール常連のNew England Patriots対、Philadelphiaに拠点を置くPhiladelphia Eaglesが 対戦し、最後の最後まで気を許さない暑い接戦が繰り広げられました。

結果は、New England Patriots 33 vs. Philadelphia Eagles 41で、Eaglesがチーム結成以来の初スーパーボール優勝という劇的な幕切れとなりました。

スーパーボールの盛り上がりと経済効果

このスーパーボールは、それはもう物凄い盛り上がりで、大晦日のパーティと比べても引けを取らないような盛り上がりです。
どのくらい凄い盛り上がりかといいますと、まず、このスーパーボールを見ている人口が、およそ1億9千万人(テレビ、ネットを通じたLive中継を含む)と言われています。アメリカの人口が3億数千万人ということを考えると、国の人口の半分以上の人が見ていることになります。

これだけの人口が見ているとなると、そこで流れるコマーシャル費がどのくらいになるか気になるところですが、30秒を一コマとして、この一コマを買い取る費用は、約6億円になるということです。人口の半分以上の人へ訴求できる場としては、高いのか安いのか私は良く分かりませんが、とにかく凄い金額です。。。また、この大会のあと、どのコマーシャルが良かったか、また悪かったかといったことが、様々なテレビ番組や新聞・雑誌で論じられます。

そしてテレビ観戦をする際、一派的に、友人を呼び、皆集まってビールを片手にチキンウィング・ピザ・ハンバーガーだどを食べながら試合観戦をし、プレー事に一喜一憂します。
この1日で、どのくらいの食べ物が消費されるか調べてみたところ、ある調査会社の調べでは、
・13億個のチキンウィング
・2百万枚のピザ(ピザハットのみ)
・14億個のハンバーガー
・12億本以上のビール
が、この一日で消費されるという調査結果が出ているようです。(数が多すぎて、イメージがつきませんが。。。)

このような祭典なので、スーパーボールが開催される場所には、非常に大きな経済効果があります。今回のスーパーボールは、ミネソタ州ミネアポリス市で行われましたが、ミネアポリス市には、この一日の祭典によって約400億円を超える経済効果があったということです。

スーパーボールのチケット

このスーパーボール、実際にチケットを入手するのが非常に困難なイベントになっています。チケットは、次にように配分されます。
 ・決勝チーム:それぞれ17.5%分が割り当て
 ・開催都市:5%が割り当て
 ・決勝に出ていないチーム:34.8%が割り当て(平等に各チームに配分)
 ・スポンサー及びメディア:25.2%
この内、スポンサー及びメディア向けに割り当てらているチケットの一部(ほんの数パーセント)が市場に売り出されるということです。
このチケットの額面価格は、$5,000から$12,000となっており、異常に高いチケットです。ただ、貰ったチケットを転売をする人も多く(Secondary Marketという言い方をします)、そう言ったチケットは、$2500から$3000程度で購入できる状況です。これでも異常に高いチケットですが、毎年スーパーボールの会場は満員御礼状態です。

今は、インターネットを通じて、Secondary Marketへのアクセスが容易になり、お金さえ払えればチケットの入手はある程度可能な状況ですが、ひと昔前は、あまりにもチケットの入手経路が限られていたことから、幻のチケットとなっていた時代もありました。
面白い話ですが、昔(1980年代)は、逃亡犯を捕まえるのにスーパーボールのチケットが抽選で当たったとレターをその家族などに送り、逃亡犯がスーパーボールを見に来たところを捕まえるという手法もあったようで、大成功を収めた実績もあるようです。

優勝記念品

さてこのスーパーボール、優勝すると、トロフォーだけではなく、優勝したチームに対してチャンピオンリングという指輪も贈呈されます。
このチャンピオンリングは150個が製造され、アメリカンフットボール協会(NFL)からは、一つ当たり$5000のお金が提供されます。オプションとして、その指輪を豪華にしたい場合は、優勝チームが追加のお金を払うことで、豪華な指輪にすることができます。あまり手にできないチャンピオンリングでもあることから、通常、優勝チームは、お金を上乗せして、非常に豪華な指輪に仕上げています。因みに、2015年に優勝したNew England Patriotsの指輪は、$36,500かかったということです。

ちなみに、この指輪、ものすごく大きく、指の太い選手がつけても大きいと感じる指輪です。

最後に

この2月第一土曜日のスーパーボール、ある意味で、ものすごくアメリカらしさを象徴する祭典だと個人的に思っています。
皆さまも、機会がありましたら、是非、スーパーボールの盛り上がりをアメリカで感じてみてはいかがでしょうか。