こんにちは、技術1課の多田です。
私は花粉症持ちなんですが、先日長野までスノーボードに行った時たまたま滑っている周辺の木のほとんどが杉の樹だったため、花粉で目・鼻・喉をやられました。
雪国であっても気を緩めちゃいけないなと反省した次第です。
さて、今回はNATインスタンスとNAT ゲートウェイを利用料金の観点で比較を行っていきます。
尚、NATインスタンスの詳細については、こちらを、NAT ゲートウェイの詳細については、こちらをご覧ください。
以下、目次です。
- NATインスタンスの料金
- NATゲートウェイの料金
- 利用料金の試算
- まとめ
NATインスタンスの料金
NATインスタンスは、以下が課金対象となります。
インスタンスの利用料
EC2は時間当たりの従量課金となり、インスタンスタイプによって時間当たりの料金が変動します。
詳細は、こちらの『オンデマンドインスタンス価格』の項目をご覧ください。
EBSの利用料
EBSは選択したボリュームタイプと、確保した容量によって料金が変動します。
詳細は、こちらをご覧ください。
データ転送料金
データ転送料金には、NATインスタンスへのインバウンドデータは基本的に料金はかかりません。
料金が発生するのは、NATインスタンスから出て行くアウトバウンドのデータになります。
詳細は、こちらの『データ転送』の項目をご覧下さい。
NATゲートウェイの料金
NAT ゲートウェイは以下が課金対象となります。
NATゲートウェイの利用料
NAT ゲートウェイの利用料も時間当たりの従量課金となります。1時間未満のNAT ゲートウェイの利用料金は1時間分として課金されます。
リージョンによって料金が異なるため、詳しくはこちらの『NAT ゲートウェイあたりの料金』の項目をご覧下さい。
データ処理料金
NAT ゲートウェイではデータを処理する時に1GB当たりのデータ処理料金が発生します。
データは、インバウンド、アウトバウンド関係なくNAT ゲートウェイを経由して処理されたデータに対して課金されます。
リージョンによって料金が異なるため、詳しくはこちらの『処理データ 1 GB あたりの料金』の項目をご覧下さい。
データ転送料金
NAT ゲートウェイの転送料金は、EC2インスタンスの転送料金の料金体系と同じになります。
そのため、詳細はNATインスタンスの「データ転送料金」の項目で紹介したページをご覧下さい。
利用料金の試算
ここでは、上記の課金対象範囲を踏まえてNATインスタンスとNAT ゲートウェイの1ヶ月分の利用料金を試算してみます。
試算に当たって、それぞれの前提条件をまとめます。
- 利用するリージョンは、東京リージョン
- EC2は、t2.microを使い、EBSはGeneral Purpose (SSD) volumesの8GBを使用
- 1ヶ月のインバウンドデータ量は5GB、アウトバウンドデータ量は10GB
- アウドバウンドのデータはインターネットへ転送されると仮定するため、月の1GB分は無料
イメージは以下の通りです。
■ NATインスタンスの費用
$0.02 * 24 * 30 + $0.12 * 8 + $0.14 * 9 = $16.62
■ NAT ゲートウェイの費用
$0.062 * 24 * 30 + $0.062 * (5+10) + $0.14 * 9 = $46.83
NAT ゲートウェイの費用はNATインスタンスよりもマネージドサービスの分価格が高くなっています。
まとめ
NATインスタンスとNAT ゲートウェイを利用料金で比較を行いましたが、課金範囲をまとめると次のようになります。
ストレージの利用料が発生するのがNATインスタンス、データ処理料が発生するのがNATゲートウェイという点に差異があります。
課金範囲 | NATインスタンス | NAT ゲートウェイ |
マシンの利用料 | ○ | ○ |
ストレージの利用料 | ○ | × |
データ転送料 | ○ | ○ |
データ処理料 | × | ○ |
こうした利用料金の範囲に違いがある双方のサービスですが、どちらを選択すべきかを検討条件別でまとめてみます。
NATの管理を自前で実施したいというご要望の場合は『NATインスタンス』を選択した方が良いでしょう。
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p class="p1" style="font-size: 13px; line-height: 20.8px;">他方、運用負担を軽減し、今すぐにでもNATを利用したいというご要望の場合は『NAT ゲートウェイ』を選択した方が良いです。
どちらを選択すべきかお困りの際は、ぜひ弊社にお問い合わせください。