「AWSデータベースサービス×ソーシャルゲーム祭り」レポート

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logo こんにちは。当社5本の指に入る営業と言われている西尾です。 (4月から当社の営業が5人に増えたため) 6月4日にAmazon目黒オフィスで開催された「AWSデータベース×ソーシャルゲーム祭り」に行って来ましたのでレポートします。 なお、私は新人では無いのでバッチリ写真撮影してきましたamazon_office まぁ社内の画像は無いのですが・・・。

本日のプレゼンターは以下3名

  • Rajuさん (AWS Database Service VP)
  • Swamiさん (AWS Database Service General Manager)
  • 堀内さん (テクニカルエバンジェリスト)

Rajuさんの発表

■事例を踏まえてAWSのサービスを中心に話されました。
ソーシャルゲームというのは予見性が低く、特にインフラの設計が難しいサービスである。
MAX値に合わせてスペックを決める必要があるが、ヒットした場合の想定は右肩上がりの需要となるが、実際の需要は直線的では無く一気に変化する。想定以上のアクセスがあるかもしれないのでスパイクする需要に合わせてインフラを作る必要がある(Spiky requirements)。
AWSクラウドを使えば先行投資が必要無くなり、実需要に合ったインフラの管理が可能になる。
■事例としてAminatoがアクセスに合わせ0台から3500台までEC2を調達している話であったりgumiやzynga、SEGAといった多くのソーシャルゲームメーカーがAWSのサービスを組み合わせる事で最適なインフラを利用出来ていると紹介されました。

その他Tips

  • S3は現在9000億オブジェクトまで置けるよう拡張している。
  • NoSQLの対義語としてSQL依存オプションをYesSQLと提唱する。

Swamiさんの発表

■開発者が抱えるジレンマへの解決方法を話されました。
最近のオンラインゲーム(ソーシャルゲーム)はハイスケールだ。
従来はアクセス負荷に対しフロントサーバーの台数を増やし(スケールアウト)、DBのサイズを変える(スケールアップ)事で対応していた。
しかしこれではいずれDBの限界が来る。(スライド上ではDBに時限爆弾の絵)
これは多くの開発者が抱えるジレンマだった。
Amazonの答えはDBのスケールアウトである。複数のDBにスケールアウト出来、拡張性を考慮してNoSQLを使う。
それをサービス化したものがDynamoDBだ。これはフルマネージドベースのNoSQLサーバーであり高速で信頼性が高い。テーブルの作り方やどんなソフトが必要かを考えなくてよくなる。
DynamoDBはスループットで課金されるというのも特徴だ。
スループットのプロビジョンを事前に設定出来るので、1秒間に何度ReadWriteが必要かを指定するだけで良い。
サービス開始から4ヶ月だが、すでにgumiや講談社、EarthNetworks、SHAZAM等が実際に利用している。

その他Tips

  • DynamoDBの元祖はリテール部門用のプラットホームとして2005年に開発したAmazon Dynamo。
  • 7年間社内でAmazon Dynamoを使った結果、管理が煩雑になるため開発者には敷居が高いと判断。
  • 進化版DynamoとしてNoSQLサービスで完全マネージドのDynamoDBを開発した。

堀内さんの発表

■AWSの障害対策に重点を置いて話をされました。
障害対策に一番重要なのはデータの消失を防ぐ事。消失を防ぐためにはデータのバックアップとサーバーの冗長化が不可欠である。そこから導き出されたAmazonの答えがRDSであり、DynamoDBである。
AWSを上手く使えば以下の障害に対応出来る。
  • ソフト・ハードの障害=気にしなくてよい
  • 人的障害=楽な復旧手段を用意(Point Time Recoveryを使い最短5分前まで戻せる)
  • 過負荷による障害=スケールアップ・リードレプリカで対応
■合わせてElastiCacheやDynamoDBを使って運用負荷を下げる事、最新のアップデートを紹介されました。

その他Tips

  • RDSはEC2+RDBのベストプラクティス。
  • RDSの強制フェイルオーバーに対応。
  • AWSのイノベーションは早く直近3ヶ月で28の新サービスをリリースした。

感想

当社はソーシャルゲームのようなスパイクアクセスのあるお客様はそこまで多く無いですが、それ以外のお客様にも適応可能な提案におけるヒントを色々と発見出来ました。
AWSはRDSだけ切り出してもここ数ヶ月でMySQLがVPC対応になり、OracleがMulti-AZ対応し、SQL Serverも使えるようになるなどイノベーションの早さに驚かされます。
一方で今まで出来なかった事がある日突然出来るようになるという事は常に情報を追いかけないとお客さんに嘘ついてしまう事になり得ます。
オンプレミスの世界ではありえない速度感です。
しかしこれがAWSに特化してビジネスを行うサーバーワークスのナレッジですので取り残されないよう日々勉強していかなければならないなと改めて認識したお祭りでした。
(ところで会場はなまはげが来る事も転がしたチーズを追いかける事も無く、何が"お祭り"だったのかは最後まで分かりませんでした。)