こんにちは、営業の中嶋(@mnakajima18)です。 ※先日、編集中なのに誤って更新してしまったので、take2とさせていただいています。 今月11/15(水)にさくらのクラウドがリリースされましたね!
ということで、早速ログインしてみて気づいた点、最後に利用料金について気になったことを書き記したいと思います。
1. 圧倒的な速さ
まずはサーバを立ち上げてみます。
コントロールパネルのトップはこんな感じ。
新規サーバ作成画面 ぽちぽちぽちぽち指示通りに作成していって最後の確認画面をぽちっと 「作成中:新規サーバ お待ちください」・・・「完了:新規サーバ 作成に成功しました」 速っっっっつ!!!!3秒で立ち上がりました。
かなりの速さです。感覚としてはAmazon EC2より5秒くらい速い気がします。
さらにコントロールパネルからコンソールを開けるので、サーバ立ち上げからログインまで20秒程度でしょうか。
若干、コンソールのもっさり感が残念なくらいです。。。
2. 驚きのシンプル具合
コントロールパネルには簡単な情報のみ。 これから続々と追加されるのかもしれませんが、サーバ操作とディスク操作のスイッチの操作のほか、現状のリソース、請求情報だけで直感的で使いやすいです。
トップにサーバ、ディスク、ネットワークの利用状況が一目で表示されるのは親切だなと。
3. 経理にやさしい料金体系
サーバ1台使うだけなら、サーバ料金、ディスク料金のみ。ネットワーク転送料はかからない。
アクセス数が非常に多いサイトや新サービスでアクセス数が全く読めない場合、予算が立てやすくていいですね。
気になるサーバの料金表はこのようになっています。
料金表を見るとお気づきかと思いますが、日割り料金×1ヶ月の日数(30日)=月額料金になってないんです。
1ヶ月まるまる使うと、ある一定の時期で定額制になるようです。
さくらのクラウドの公式サイトでは以下のように記載されています。
さくらのクラウドの料金は月額でのご請求が基本となりますが、サービスごとに定められた月額請求基準に満たない場合、そのサービスは日割り料金での請求となります。 さくらのクラウド「料金のお支払いについて」
おそらくプラン1のサーバ1台利用した場合は20日以降から割安になるんですね。
わかりやすくて見積もりもしやすそうです。
さてさて、こうしてみるとさくらのクラウドは「安くて、速くて、おいしい」って感じですね! しかし、実際運用時に本当に安くなるのでしょうか。早くも検証している人はいらっしゃるようです。
上記でご紹介したブログではサービスの種類によるメモリ、ストレージの利用率やディスクI/Oの量によって比較をされていますので、今回はサーバ稼働率で検証してみたいと思います。
開発環境を用意した場合の運用費用
参考までにAmazon EC2との料金比較をしてみたいと思います。
Amazon EC2はサーバを停止しておけばディスク料金しかかからないという特徴がありますので、リハーサル環境や開発環境を必要とするお客さまにはサーバの起動/停止をスケジューリングして営業時間のみの稼働運用をご提案することがあります。
しかし、さくらのクラウドではサーバを停止しても課金される料金体系とのことなので、月額半額の差はどこまで埋まるのか見積もってみます。
<対象サーバスペック>
さくらのサーバ:プラン1 仮想1コア(CPU)/2GB(メモリ) Amazon EC2:Small 1 ECU(1 ECU × 1 仮想コア)/1.7GB(メモリ)
<対象環境>
本番環境、リハーサル環境、3人分の開発環境
<サーバ稼働時間>
本番環境:720時間(24時間×30日) リハーサル環境:176時間(営業時間8時間×営業日数22日) 開発環境:176時間(営業時間8時間×営業日数22日)
これらの条件で算出します。
※AWSの料金はAsia Pacific(Tokyo)リージョンのLinux/UNIX料金により算出しています。
※さくらのサーバの最低ディスク容量が20GBなので、AWSのディスク容量も20GBで算出しています。
<月額料金比較>
クラウドの種類 | さくらのサーバ | Amazon EC2 |
---|---|---|
本番環境 | 2,500円 | 5,753円 0.12(100万リクエスト))×77円 |
リハーサル環境 | 2,500円 | 1,540円 2.4(ディスク料金))×77円 |
開発環境 | 7,500円 | 4,620円 2.4(ディスク料金))×77円×3人分 |
3環境の合計 | 12,500円 | 11,904円 |
ほぼ、同等の料金ですね。
ただ上記の比較ではさくらのサーバは1ヶ月サーバを存続させた状態で算出しているのですが、さくらのクラウドにはテンプレート機能があります。
サーバが存在する分だけ料金がかかるので、例えばサーバを利用しない間はサーバを削除し利用するときだけテンプレートからサーバを作成すれば、もっと料金が下がるのではないでしょうか。
(テンプレートはディスクのスナップショットから作成し、同じ内容のサーバを作成することが可能です。)
ということでちょっと計算してみました。
環境 | 料金 |
---|---|
本番環境 | 2,500円 |
リハーサル環境 | 2,940円 126円×22日(サーバ稼働費)+21円×8日(テンプレート費) |
開発環境 | 8,820円 (126円×22日(サーバ稼働費)+21円×8日(テンプレート費))×3人分 |
3環境の合計 | 14,260円 |
サーバを稼働させ続けるよりも高くなってしまいました。
一度停止させてしまうと改めて1から課金されるため定額制が利用されなくなってしまいます。
ですので、さくらのクラウドで24時間サーバを利用しなくてもサーバを存続させた運用のほうがよいみたいです。
まとめ
24時間稼働させるとさくらのクラウドは安く、止めておける場合はAmazon EC2はぐっと料金が下がります。
結局どちらがお得というわけではないですが、状況に応じて微妙に特徴があるようです。
AWSには豊富なAPIやAmazon RDSなどの周辺サービスも充実しているので、このあたりも今後のさくらのクラウドに期待したいと思います。